塗装下地の種類とその特性
塗装工事の成功は使用する塗料の適性とその塗料を施工する素地の特性と塗装に適した素地調整を行ない、目的の塗膜を形成することである。
塗装工事における事故の発生は素地に起因することが50%以上であり、また塗膜の耐久性を保つには、素地の調整の程度がいかに重要であるかがわかる。
これらのデータ等より判断しても塗装工事の施工管理の重要なポイントの1つとして、素地とその調整の程度の管理があげられる。
素地の特性はそれぞれの素地のグループに分けることができ、またそれぞれの特性が塗膜に対して種々の性能を求めている。
素地の種類は、塗料の分類において示したごとく大きく3種類に分類することができる。
金属系の素地は塗装に求める性能は第一に防食性があげられ、次いで美装性となる。
この場合の両者のウエイトは金属の種類、その金属の使用部位によって異なってくる。
セメントは主成分としたコンクリート、モルタルなどの無機質素地と各種のボード類である。
これらの塗装に求められる性能は美装性を中心に中性化防止、防水性、また使用箇所によっては耐薬品性等である。
これらの素地の種類は建築の中で最も多面積にわたり、たえず新しい種類の建材が開発されている。
そのため、それぞれの素地の特性を十分に確認をした上での調整なり塗装系の設定が必要となってくる。
木質系の素地は最近は建築現場における塗装は減少する傾向にあるが、木質の種類については国内産より外国産が多くなり、木質の特性も多様化し、また、各種の木材による合板についても、その特性の理解が必要である。
以上、3分類した素地が建築空間を構成し仕上げているものであって、これらに対する塗装が塗装工事のほとんどとなる。
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