本人の意志を明確にすることで家族も迷わずにすむ
エンディングノートというのは、自分の終末期や死後のことについて、家族や友人に伝えたい事柄を記録したノートです。
法的な拘束力はありませんが、本人の意志を明確にするという点で、家族や、親族間でもめごとが起こったときなどに、効力をもちます。
とくに新しい形のお葬式やお墓を希望するときは、親族に反対されて、家族が困らないよう、本人の直筆で、その理由を記しておきましょう。
終末期の治療の選択や臨終に立ち会ってほしい人、家族葬に参列してほしい人も明記しておけば、家族も悩んだり、迷ったりせずにすみます。
死亡の通知を出すリストをつくるため、住所録も整理しておきます。 自分の歴史や、家族一人ひとりへの感謝の思いを、しっかり記すこともノートの大事な役目です。
相続などについては、別に法的拘束力をもっ遺言書で意思表明しましょう。
市販のノートもある
最近は市販のものが何種類も出ています。
市販のノートは、項目が分かれていて、そのページを開いて書けばよく、なかには○×で希望を記すものもあります。
ただ、その人だけの、その人らしいエンディングノートという意昧では、普通の大学ノートに、自由に書いたものも捨てがたいよさがあります。
何度書き直しても、書き加えてもかまいません。
具体的にわかりやすく書く
イメージ的な表現よりは、一項一項について、具体的にどうしたいかを書きます。
もっとこまかく、病歴、病院、希望するドクター名、好きなお酒や食べ物まで記す人もいます。
本人にとっても心の整理がつく
本人も、書き記すことで気持ちの整理がつきますし、人生を振り返ることで、残りの時間で何をするべきかも明確になります。
死を自覚することで、かえって残りの人生を充実したものにできるでしょう。
家族のわかる場所に置く
エンディングノートは、必ず家族に置き場所を教えておきます。
本人が亡くなり、家族は動揺のなかでも、エンディングノートで確認しながら作業を進めることで、気持ちが落ち着くでしょう。
必ずわかるところに保管してください。